「子供の頃からの夢であった神楽面職人 温泉津の小林工房」

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先日青森のねぷたを取材してきたんですね。
そのお話を色々聞いていたら、あぁ神楽とも共通することがあるなぁーって。

今は夏のお祭り真っ盛りのニッポンですが、ほんとね、何百年も同じことを続けていくのって「義務」や「義理」や「責任感」だけではできないんですよね。
その伝統のことを本気で好きになったり、カッコいい!って思ったり共感したり。
そんな気持ちがないとここまで続いてこないんですよね。
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石見神楽もお話聞いているとそうなんですけど、子供の頃から好きで好きで、そのまんま大人になって気づいたらやってた、そんな感じでとても自然なんですよね。
それこそが民衆の芸能だし、伝統の日常化なんですよねー。
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いや、実際その伝統は演じられている時は明らかに「非日常」なんだけど、
日々の暮らしの中にもじわじわと混ざり合っていて確実に暮らしの中にも影響を与えているのです。
その「非日常」と「日常」を伝統が行ったり来たりしながらどんどん増幅、進化していって、今に至っているような気がします。
だから来年にはどういう形になっているかわからないし、数十年、数百年後にはもっともっと形を変えているかもしれない。でもそれは日常なので当然のことでもあるし必然でもあって、われわれはそれを淡々と受け入れながら、伝統と付き合っていく、そんな感じなんですよね。
演じている人や関わっている人にとっては、もっと身体の一部や空気みたいな感じなのかもしれないです。

さてその神楽のお面を作っている小林工房。
小林さん、小学校の頃にどうしてもお面が欲しくて後に自分の師匠になる方のところに、おこづかいを持ってお面を買いに行ったんですって。そのお面職人さんは小林さんのことを一切子供扱いせず、しっかりお面を作ってくれて、そして手抜きせず全ての工程を教えてくれたんだそうです。小学生で既に弟子入りというエピソードは私たちを驚かせますが、こういう伝統の世界では結構あるものなのかもしれません(青森でもそんな話を聞きましたし)。
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神楽のお面は「紙」です。
その時思ったんですけど、グローブトロッターに似てるなと思ってね!
私も長年グロトロ使ってますが、似てるよね。何枚も張り合わせて作るのも。
持つと軽いです。
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ちなみに神楽は服は非常に重たいです。沢山の刺繍と煌びやかな布を使うからです。
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道具として使う蛇胴(じゃどう)も紙です。
石見地方は和紙作りが昔から盛んです。
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…とはいえ、激しい踊りはキツいでしょうけれど。
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小林工房ではお面の修理なども行っていらっしゃって、数か月待ちなほどに沢山の修理が来るのだとか。
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古いお面コレクション。
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製法を生かしたモニュメント制作なども。
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私が生まれた出雲では神楽に触れる機会がなかったので、石見神楽にはほんと毎回へぇぇ~ってなるわ(汗)
すごいもんがあるなぁ島根。
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by 55aiai | 2017-07-26 07:00 |   ●大田市 | Comments(0)

ライター・西村愛のブログ


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