「仙台・作並 作並温泉 鷹泉閣 岩松旅館 岩風呂とお部屋」

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お店紹介はまだあと5軒とプラスアルファを残しているのですが、唯一観光っぽい場所を訪問したのがこの作並温泉記事をこのヘンで挿入しておきますネ。

仙台駅近くのホテルは満室で予約全然取れないのです(現在もそういう状態が続いているようです)。
作並温泉が旅館の定義(?)を破って「素泊まりプラン」というのを作ってくれているということで、今回はお食事なしの旅館ステイとなりました。

仙台から山形へ抜ける作並街道沿いに開かれた温泉地・作並温泉。
仙台市内からは車で1時間かからないくらいなんですが、夜向かう道は途中から急に明かりが少なくなってきます。
道の途中で一度コンビニに立ち寄ったのですが、良く暗くて見えないどこかからか「ゲコ、ゲコ、ゲコゲコ。」とカエルの鳴き声。非常~にのどか。
それだけではなく、一気に空気がキレイになって思いっきり吸い込みたくなります。

今回宿泊した岩松旅館。
ものすごく由緒正しい旅館です。なにしろこの旅館が作並温泉の元湯。
室町時代に岩松対馬尉信寿が作並に移り住み、そこから数えて11代目の寿隆(喜惣治・きそうじ)が人々のために名湯を開きたいと申し出た。そこが作並温泉の歴史の始まり。
1796年、藩主伊達斉村の時に承諾が降り、ここから8年かけて谷底の源泉へ向かう七曲97階段をひくのです。
この辺りの詳しい内容は旅館内に原文が展示されているほか、すぐ目の前の湯神神社の立て看板でも読む事が出来ます。

その湯神神社。
とても美しい場所です。…ブヨさえいなければ(^^;)
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作並は緑濃き山深い場所。広瀬川に湧きでる温泉を見つけた先人のおかげで、湯治の神秘的な力をいただくことが出来るのですね。
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その広瀬川については別記事にて書きますね!壮大で水がきれいすぎです♪
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さて話を岩松旅館に戻しますね。
この旅館の「岩松」は前述の喜惣治から取ったもので、現社長はそこからの15代目。
現在は元湯として源泉を譲り受け管理している旅館です。
ここには絵になる露天風呂があります。
川の中にぽこぽこと湧きでる元湯を薬湯などそれぞれ個性をつけた4つに区切って川とほぼ同じくらいの高さの露天風呂にしています。

今回了解を得ましてこの露天風呂に続く階段を撮影させていただきました。
※常時撮影禁止エリアですのでご注意ください。
エレベーターも付き少し階段数は少なくなっていますが、<七曲97階段>の風情はまだ残っています。
すり減ってつやっつやになった階段。
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階段途中にはガラス窓があり、眼下に広瀬川が見えます。流れが早く水量も多いので水の音に清涼感を感じられます。
この写真、階段の奥~の奥の扉の向こうはもう岩風呂。
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深みがあるところには魚がすみ、この高い階段からも良く見えます。
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ただねー、
ここ基本的には混浴で、女性のみになる時間は極めて限られているのが残念!夜の時間は到底帰ってこれる時間ではなかったし、朝は5:30~という非常にコアな時間です..

増水すると水面が一緒になって温泉ではなくなってしまう、ほんとに自然の中の温泉。
地震の影響で少し元湯はずれたそうですが、元気に湧き出てます♪
日帰り温泉でもいいから行ってみるといいですよ!特に今の季節は緑がとーってもきれいです。

また、
岩松旅館でこんなものをみせてもらいました。
「蛍プロジェクト」。
旅館の玄関にビオトープを作ってそこに川になを放し、その川になを食べながら蛍の幼虫が育つ、自然に近い形の蛍の住む小川。
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私が知ってる"にな"はもっと正三角形みたいな形だけどなー。
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突然このビオトープにレタスを入れる姿が。。。
これは川になのごはん。
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そんなつもりじゃなかったけど、すごーく癒される旅館。
しかもこの旅館、どうやってるのかわかんないんだけど社員教育がすごいのです。
朝から明るい声でおはようございます!って響いてるし、フロントもアイキャッチがすごくてにっこにこ笑顔。これが老舗温泉旅館のプライドというやつなのでしょうか。
これぞニッポンの旅館!っていう接客をしてくれます。あー、すばらしー。
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実際建物は相当古くて夜は旅館独特の怖さもある。。。
素泊まりだし小さなお部屋かなーと思ってたらすんごい広いし。
部屋の隅の暗いところが怖くて電気付けて寝た(笑)
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夜一番私を唸らせたのがこのダースベーダー様で(廊下にありました)。
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でも朝になって良く見たらこの旅館って山の中にあって。
窓を開けたらすぐそこは緑と川。空気がきれいで気持ち良かったー。
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でも残念ながらお客様少なかった。。。
旅館の方は男性のお客様は災害派遣の関係で多いですっておっしゃってましたけど。

これがまさに今の被災地を象徴していると思うのです。
かたや駅近くのホテルは満室御礼の震災バブル(ココ参照)。
温泉地や観光地は閑散。松島なんて今どうなんだろーう、打撃受けていると思うんだけど、、
誰かが見てきて「松島は大丈夫!遊びに行けるよ。」と言ってくれないとなかなか行こうって気持ちになりにくい。そんなところをぜひメディアでも取り上げてくれればいいのになって思います。
あー、松島見てくれば良かった。。

仙山線は開通したと聞いてるけど、やっぱり市内で仕事する人へのビジネス使いは作並だと遠いかなー。でも、素泊まりプランを作った理由は、市内のホテルが満室だと聞いて旅館の常識を破ったのだと聞きました。
こういう形での貢献っていうのも出来るんですね。
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どこ行ってもみんなが笑顔で、震災地へと手を差し伸べてて、出来ることを頑張ってて、もー、頭が下がるばっかしでした。


つづく。


東北支援project 第1弾:仙台 Presented by 山形食べ頃ドットコム】



【東北支援project 記事まとめ:時系列】
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仙台訪問2011.5.15~17 まとめ





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Commented by 伊藤誠 at 2011-05-28 07:27 x
 一度泊まったことがありましたが、ここまで見てませんでした。
露天風呂への階段はとても風情があって良かったのを良く覚えています。

 作並は、空気が澄んでいていいところですよね。
今の時期は、東根から仙台への道を
車の窓を全開にして気持ちよく走り抜けて行きます!

 桜も、新緑も、紅葉も、雪景色もきれいな場所ですよ。
Commented by lasvegasmasa22 at 2011-05-28 08:14
にな って なに(笑) 

初めて知った生き物です。
こういう落ち着いた旅館でのんびりしたいなー
って思うのは、、、いい歳だからでしょうか;)
Commented by uransuzu at 2011-05-28 11:37
素晴らしいですね!
蛍の飛ぶ頃に行ってみたいです・・・
Commented by 55aiai at 2011-05-28 13:17
伊藤誠さん
この露天風呂への階段はとっても素敵ですよね。
作並の大自然に癒されました。
桜の季節もきれいだけど今が一番イイって、こけしの平賀さんはおっしゃってました^^ 桜の季節だとまだ寒いのかもしれませんねー
Commented by 55aiai at 2011-05-28 13:21
masaさん
すーばーらーしーいー!
実は作並って「回文の里」とも呼ばれているんですよ!ネットで調べるとものすごく立派な回文が完成しています。
「になってなに?」はわたし個人的に回文と認定します(笑)ご存じだったんですかー^^
"にな"って「しったか貝」。田んぼの側溝にいたりしました。
以前学生の頃アクアパッツァに行ったらになが出てきました(笑)
Commented by 55aiai at 2011-05-28 13:22
uransuzuさん
そうそう!ここで生まれた蛍を見たいですね。
水がきれいなところなのできっとちゃんと生まれてきてくれそう。
Commented by fedorov500 at 2011-05-29 01:17 x
お風呂へと続くこの渡り廊下、ちょっとなかなか無いよねぇ、こんな味のある場所。
Commented by 55aiai at 2011-05-31 00:03
fedrov500さん
年代物のあれやこれやがあって、階段をなかなか降りられないくらいに興味深いです。
この先のお風呂に入ってみたかった。。。。
by 55aiai | 2011-05-27 10:53 |  ∟宮城・仙台 | Comments(8)

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