「長野・小布施 小布施の町並み・栗の小径」
2011年 08月 22日
都住のそばの名店、せきざわ(過去記事)でごはんを食べた後はお隣駅の小布施へ。
小布施と聞いてイメージするところは「栗」「北斎」「町並み」と言ったところでしょうかー。
思ったより私の周りの友人は小布施の事を良く知っていて。
私は話聞くまで知らなかったものねー。
小布施はその土壌から米作りが行えない地であったことから、早くから栗の産地として小布施栗ブランドを確立してきました。特に江戸時代には茶の湯と共に栗文化が発展し、栗そのものだけでなく加工品としての栗菓子が今の時代まで大変な人気。
小布施に行ったらおなかいっぱい栗三昧♪♪
またこの地でしか見られない北斎の画、北信五岳の山並みや咲きほこる花々など、心穏やかにしてくれる要素がいっぱいです。
小布施の町づくりは日本の中でもお手本となるような構成要素がいくつも含まれています。
まずはその基本的な考え方「修景」。
伝統的な形を捨てるわけでもない。が、反対に歴史に執着しすぎない。
完全なスクラップ&ビルドでもない。
さらにそこに息づく人たちの生活をも取り込んだ街の形を形成していく。
補いながら修正していく。それが修景という考え方。
歴史的な古さを感じさせながらもきちんと整っている。
さりげなく見えて実は計算されている。
本物を入れこんでいるからこそ、土地の空気と融合する。
現在開放されている広場や庭はもともと誰かの土地であったもので、この世界を創り上げる上で必要とあらば自分の家の庭も開放するといった住民の理解もあり、郷愁感じさせる町並みはなんと20年前にほぼ完成したといいます。
「ウチ」と「ソト」とうい考え方をはめ込んだところも興味深い。
生活としての「ウチ」以外は全て<ソト=みんなのもの>という発想。
その考え方はビジターと住民の接着面が多くなるような気がしますね。
街ではいたるところで蔵を見ることが出来ます。
特にこのたまご色した漆喰の蔵が特徴的。
この蔵は移築、改築、そして曳き家(ひきや)といって建物ごと解体せずそのまま移してきたものなどで、街全体の雰囲気を調和させる一番のキーになってます。
桝一市村酒造。
造り酒屋として250年以上。江戸時代から続いてきたこの酒蔵の屋号である「桝一」をもじったロゴ。
四角に横棒イチ。
これはさらにそれを英語もじりして、スクエア・ワンと名付けたお酒です。
じんわり甘い、お米の味がじっくり感じられる純米酒。
お店では量り売りでお酒を飲めるほか、お土産を購入できる直営ショップを開いています。
泉石亭。小布施で200年の歴史・桜井甘精堂本店のレストラン。
お庭を開放しています。行く前から見てみたいなぁって思ってました。
純和風庭園はお店の中からも見渡せます。ガラス越しの席で栗おこわやおそば、いいですよね~。
小布施って古くからの木々も大切にしているようで、樹齢相当行ってるな、っていうような太い幹の木が沢山残っているんですよね。
ぐるぐるとお散歩してまわると時間もあっという間。
長野は盆地で暑くて暑くて、照り返しで足の甲がすっかり日に焼けてしまいましたー。
景観の美しさが素晴らしいのでお散歩にはぴったりです。
ちょっと無理あるけれど、東京から日帰りも可能なんじゃないかな。
そんな小布施の中でも特に私が気に入った場所、それが「栗の小径」。
何度でも歩きたい、と思わせる風情ある道。
昔はここ、あぜ道だったそうです!
都市には必ず存在する「路地」。それをこの栗の小径で表現していると言うのです。
小布施を設計した宮本忠長氏はこのあぜ道をあえて幾何学的にデザインせず、角やカーブ、坂を用いて<昔からそこにあったような>路地へと変貌させました。
道の脇には蔵が並びます。
頭の上からは大きな栗の木。
木が建物を覆い隠す、木が優先されるような場所があちらこちらに見れます。
そもそも木々が大きく成長していて歴史を感じるんですよー。
秋になったら栗がいっぱい落ちるのかなー。
この栗の小径、頭上も栗の木でありますが。。。
実は足元も栗の木。
栗の木レンガを使った舗装がしてあるのです。
ひび割れ感が趣きあります。…が、ヒールがはまって歩きにくい(笑)
地域風土と歴史にしっくり溶け込んだ現代(いま)を違和感なく見せてくれるなんて素敵ですね。
こんな小布施で今回の一番の目的。
それは桝一客殿に泊まること。
蔵を使ったホテルなのです。
つづく。
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記事を書くにあたって川向 正人氏の著書「小布施 まちづくりの奇跡(新潮新書)」を参考にしています。
小布施に関する本は沢山出ているので行く前に読んで行くのも楽しいです。
私はこの本注文してたのに帰って来てから届いちゃったんだけど。。。
◆長野・小布施(都住) せきざわの生粉(きこ)打ち、変わりそば、鴨南
◆長野・小布施 小布施の町並み・栗の小径
◆長野・小布施 桝一客殿 蔵造りのラグジュアリーなデザイナーズホテル
◆長野・小布施 寄り付き料理 蔵部(くらぶ)、レストラン傘風楼の朝ごはん
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私もたまに行きますが、素敵な町並みですよね。
官民協力しての地域活性が、全国モデルになっているとか。
また行きたくなりました。
父の実家が松本なので、なかなか長野付近に行く機会がないんです(長野と松本、仲悪いし)。小布施もお菓子を買いがてら、ちょっと寄る位で。。。けど、今度ゆっくり歩き回ってみたいです。
あー、行かれてる!
やっぱり長野仲悪い話ってほんとなんですね。
でもライバル同士で競り合うなら良い効果が出そうですけど。
ぜひ良い季節にお散歩してみて下さい!
美味しいものも沢山ありますよ。私は栗おこわを食べ損ねましたから。