「広尾 ノルウェー王国大使館ディナー ニュー ノルディック キュイジーヌ」
2014年 11月 25日
この日は広尾のノルウェー大使館のお食事会に参加してきました。
大使館に入館することなんて、そんな機会めったにないことなんだけど、今までオーストリア大使館とニュージーランド大使館、フランス大使館にはお邪魔したことがあります。
ノルウェー…。
どんなことが思いつくかなーと思ってみたけれど。
行ったこともないし知り合いもいないなぁ。。
王国なんですよねーノルウェーって。
唯一思い出せたのはベビー用品のストッケ(Stokke)くらいだった…あぁ。
会館の中では大使のアーリン・リーメスタ氏をはじめ、ノルウェー水産物審議会のディレクターであるヘンリック・アンデルセン氏、また大使館職員の皆さんなどに出迎えられ、和やかな雰囲気。
ノルウェーの方たちってみんなスラリと背が高くて(足が長くて!)、とっても柔らかな笑顔。
おもてなしだよねぇ~
特別なこの日のディナーは
ノルウェーのシェフ、マーカス デュッパ(Markus Dybwad)氏の来日に合わせたものでした。
三越伊勢丹がちょうど今北欧フェアをやっていることもあり、シェフは様々なイベントでその腕をふるっているそうです!
ホントに若い。
マーカス・デュッパ氏はイギリスやシンガポールなどでも活躍されているシェフで、
特にイギリスの名門レストラン「ザ・ファット・ダック」にこの若さで在籍したという目を見張る
技術の持ち主です。
さてそんなノルウェー王国大使館。
ディナーが始まる前にその建物をたっぷり見学させていただきました!
すべて隠さず撮影OKという太っ腹タイム。遠慮なく撮らせていただく。
そう、前述のとおりいくつかの大使館にお邪魔したことはあったけれど、
ノルウェー王国大使館の美しさと落ち着きはどうよ。
どう見ても和の設え。
格子に障子。それが全く違和感なく北欧絵画やピアノや洋装花と調和している。
しかもその障子は外からのライティングにより、墨絵を書いたような影を映し出しています。
それもそのはず、ノルウェー王国大使館は日本人建築家・吉村順三氏が手掛けたものだということ。
あたたかい照明とクラシカルモダン、和の端正な美しさと奥行きを感じる佇まい。
そんな中、ふとカメラの中に移り込んだアートワークがムンクだったりする。。。
すごすぎ。ていうかそうか、ムンクはノルウェーか…。
こうしてこの場で少し時を過ごすだけで少しずつノルウェーがわかってくるって。
不思議なとこだな大使館て。
そして、ディナー。着席。
ノルウェーって人口が500万人しかいないんですって。
国土は日本とほぼ一緒なのに。
東京1355万人。。。多すぎるな。。
ほっそ長い!そしてフィヨルドですね。
(Google Mapより)
シーフードの輸出大国であり、日本にもサーモンやサバがいっぱい入ってきていますね。
サバに関しては実に日本で消費される半分はノルウェー産なんだとか。
なんとそのサバを日本に輸出している歴史は140年前からなのだそう。仲良しさんですね。
この日はそんなシーフードを食べつくすコース。
すごいです!
最初の乾杯はシャンパーニュ ルイ・ロデレール(LOUIS ROEDERER)。
掛け声は「スコール!」。
サントリー式だ!笑
そして一皿め。
サーモンのカルパッチョ。ホースラディッシュ、いくら、フレッシュハーブ。
溶けます。。。
2皿目はサバ。
見て見て!このきっれーな透明感。
まだ生きてる?? 笑
サバのポテトサラダ添え サワークリームとピックルドオニオン。
<一度も冷凍していない魚介>
このキーワードはどっかんと響きましたね。一度も冷凍していない…、一度も冷凍していない…、一度も…
どうりでしっとりとして肉厚。全く水分が抜けていない。
そして香り、風味、脂。どれもがきちんと主張している。
オニオンのピクルスの酸味やサワークリームの絶妙なクリーミー感。
あぁ楽しいニューノルディックキュイジーヌって!
トラウト。
ニュースタイル、ディル、コリアンダー、アッシュ。
アッシュってセイヨウトネリコのことらしいです。
これ!すごいミルフィーユ。
全てがとろんとろんです。
繊維にほぐれる。
オイスターエマルジョンソース。
メインはこちら!
ノルウェーだけにスキー場かと思った( ゚Д゚)
曲線美ですよこれはもう。
クラシックスタイルの伝統料理。
トラウトときゅうりのサラダ、じゃがいも。
低温でゆっくりと火入れしたレア感抜群のトラウト。
中心が50℃にならないよう、丁寧に火を通していくものという。
サンネフィヨルドソースはバターたっぷり。
このじゃがいも、きゅうり(マリネ)、サーモン、サンネフィヨルドソースの組み合わせは、ノルウェーでは定番中の定番だそうです。
食材がとても良いのでシンプルになりがちなのですが、
こねくりまわすわけでもなく、
しかし大味にまとまってるわけでもない。
大変大変おいしいディナーです。
そして一同大絶賛。
デザート。
スパイスブレッド、キャラメリゼしたりんご、アクアヴィット。
全く甘くなく、そしてしっかり立ての生クリームが乗っかって、卵の味のプリン、
またシナモンやキャラメル風味でアクセントを加えたデザート。
このクリームとてもおいしかった。。
最後の最後まできっちりと楽しみ。
始まる頃よりもどっぷりとノルウェーに浸った時間。
デザートにも使われていた食後酒。じゃがいもを使った蒸留酒。
アクアヴィットというお酒の話を聞いてまたびっくり。
赤道を2度またいだ(長旅をした)という偶然から出来たシェリー樽の中のお酒。
このアクアヴィットを作り出すために、未だ船で長旅をさせるのだといいます。
琥珀色した強いお酒はお祝いの時などに飲まれるのだそうです。
アルコール度数、実に40度以上。
オールシーフードディナーでしたが、ノルウェーの素材の力強さに驚くばかり。
またとても気さくで軽やかな笑顔を絶やさない大使館の皆様のおかげで、
和やかムードなお食事会となりました!
グリーグがノルウェー人だってわかったし、もうちょっとちゃんと意識してみよう。