「富山 城端曳山会館と絹織物のヨハナス」
2017年 12月 07日

とても静かな街でしたが、これがお祭りの日になるとぐんっと盛り上がるのだそう。
しかしここまで、「富山・八尾」「岐阜・古川」「岐阜・高山」と曳山祭りを学んできたけれど、
ここ城端曳山祭りは雅な香りがするような、上品な雰囲気漂わせるもののようです。
曳山会館にて山車を見せてもらいます!

車輪にこれだけの装飾しちゃうんですよ…!

ミニチュア好きならこれは大好物。
山車の上に小さなドールハウスが乗っかっているんですよ。
当時流行った建物などがそのまんま何分の1かになっているんだとか。。。

扉の開け閉めから欄間の彫り物から、丁寧に再現してある~
これは萌えポイントでしたね。

恵比須様が乗っかってる山車は、提灯も波の模様。
さすがに釣りがお好きなようで、ここでも竿をたれ。

車輪には恵比須様の大好きな鯛が描かれておりました。

夜になると提灯に灯りがともってキレイでしょうね~。


街を歩くとこんな細い路地に出くわします。(曳山会館出てすぐです)
屋根が軒を連ねるこの通りを曳山が通るんです!この祭りの盛り上がりスポットでもありますね☆


ここに来ると、身を細くして通り抜けるようです。それでもバランスとらないと難しそう。

この曳山を回転Uターンさせるのも見どころのひとつで、みんなで力を合わせて大きな曳山をぐるりと方向転換。

城端は養蚕で栄えた町。
岐阜県の五箇山や富山・福光で育った繭を使い、この城端で絹織物が作られました。
絹は加賀藩の守りを受けながら各地へと運ばれ、城端は隆盛を誇りました。
絹を売りに行った江戸で習った小唄が城端曳山祭りの歌にもなっており、それが伝統的に守られてきています。
穏やかな空気を感じる町でしたが、町屋の雰囲気がとても良かったです。



松井機業。
まるでテレビドラマ「陸王」の世界でした~!


偶然から生まれる「玉繭」と呼ばれる繭から糸を取り出しているということでした。
そうすると、玉結びをしたようなところどころに糸のかたまりがある糸が取れるのです。

この”より”が風合いを生み出すということで、この糸で作り上げた商品を扱うブランド
「ヨハナス」が生まれました。
ヨハナス(JOHANAS)=JOHANA=城端、から来ているんですね!

ヨハナスを立ち上げた松井紀子さんは、
服や布を作るために生き物の命をもらうのは絹だけ、とおっしゃって、おかいこさんに大変な経緯を払っていらっしゃいます。
子どもの頃近所のお友達の家にもたくさんいました、かいこ。


今は衰退してしまっています。
しかし未だこうして新たな打ち出し方や魅力あるブランド化を
実現しているという部分では、他の産業でも応用できそうです。
以前取材した、完全に衰退した養蚕業の歴史をリスペクトした形での、
トレイサビリティー冬虫夏草を行った事例も、ひとつの生き残りの形であると思います。
工場見学で初めて糸や織を拝見。
光る絹糸、芸術的でした。


このむらがある玉糸を使うと光の差し込みなども柔らかくなりそうですね!



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岐阜富山エリアは商売で財を得た、ある意味富豪が多い街でもあるのですが、
それらを街づくりのために使い、そのおかげで名工も生まれ工芸も残ったという
私好みの街でありました。
最後にちらっと高岡に寄りました。
新高岡っていう新幹線駅もありますし、旅の最後に立ち寄りする街としては便利だと思います。
ここの利三郎さんで鋳物体験しました!
頭ではわかっているけど再度確認。
鋳物は型と型の間に流すものですよね!

鋳物は古代から行われていました。
まさに銅鐸がそうでした。
これを砂の型で体験します!
錫を使ったぐい呑み造りです。


予めデザインした外側に、中の型をかぶせます。

熱で溶かした錫を穴から投入します。
ちょっと怖いです…
しかし錫はすごくきれいで、ターミネータのアレみたいです。


カパッと外すと・・・(コグレマサト作 題名「曳山」)

私の水玉。
後日手直しなどをして送っていただけます!

こんな体験も経て、今回の富山岐阜旅は帰路へ。
最後の最後にきれいに見えた立山連峰。

夕日もきれいな日でした。
富山はまちなかからでも自然を雄大に感じられるなぁ。

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