今日は建築物としての落合楼村上をご紹介します。
棟ごとに国登録有形文化財として登録されたのが7か所。
この宿へ泊るとそれがそのまま文化財の中で過ごすことになるという、
とてもすてきな旅館です。
廊下、階段、部屋などの気づかないところまでに、
当時の職人の技と意匠が施されていて、探しながら見学ツアーするのもとても楽しいです。
ただ、
そのデザインだとか現代には不可能なほどの技に対して文化財価値があると
考えるのは私でもそう難しくなく理解できるのですが、
階段が文化財になっているのは面白かったです。
配膳室階段棟
階段が交互になっていて、お客さんとすれ違えるようになっています。
天井には屋久杉が使われているということ。
模様が浮き出ています。
屋久杉の模様と言えば、富山・岩瀬の森家の天井を思い出します。
北前船の倍々船で財をなした森家の天井もすごかった。
さて他の場所も見て行きましょう。
玄関。
ラウンジ。
伊豆を訪れた文豪たちの作品などが置かれたライブラリー。
廊下。
すりガラスや古いガラス、透かしなど。
昔の、ゆがみがある窓は手吹きガラス。
現代では作れないと聞いていたけど、それは厳密にいうとその通りだと思っていた。
でも今でもドイツでは少し作っていると伺う。ただし1枚100万円以上…。
(出雲文化伝承館に一応教えてあげたい…)
紫檀(したん)の間。
宴会場。
驚いた。
この紫檀の柱。
通し柱になってるんだって!お城か!
床板にはケヤキの一枚板。
反りが出ないように数十年かけて乾燥→反っては削り、乾燥→反っては削りを繰り返したものなのだとか。
見事な太さ。
美しく削った後わざと節をつけてる。
削り跡が見えるー
組子はとにかくあちこちに。
この部分の天井は、この部屋を使ったとしても見ることはない場所なのですが、
木材のふちに竹を施した網代細工となっていて、
これだけでも相当手の込んだ作業であることがわかります。
障子は枠が小さい。
これも建物の支えになっているのだろうか。
全て面取りされているのが、写真で見えると幸いです~
ベンガラを使った赤瓦。
少しむくり屋根にもなっていて左官仕事で絵が描かれている。
下の方に瓦が積んでありました。
随分カーブした瓦だなー、じっくり見たかった。
元々自宅であったお部屋へ。
ここがすごいです!
欄間!
とにかくみるところがいっぱいです!
全部撮りきれなかったかも。