「東京藝術大学 文化財復元(クローン文化財) 現代に蘇った失われた文化財、非公開の絵画を目の前で眺める」

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この日はご縁あって東京芸術大学へ。
私も芸術系の学校を卒業していますが、芸大は初訪問。
こんなこともなければ行く機会なかったと思います。
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文化財の保存を目的とした復元を行っている部署を拝見させていただきます。
普段立ち入ることのできない場所を丁寧に案内してもらいました!

法隆寺の釈迦三尊像。

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過去に造られた大切な文化財を現代のテクノロジーによって様々な計測とデジタル技術で再現。
芸大が誇る美術の技を駆使しそこにITを掛け合わせることで、すでに失われてしまったものを
再生させる「新しい芸術」。決して模倣や複製、贋作とは違うのです。
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壁画なども作るということで、大きくて室内に入りきらないものも運びやすいような工夫を施して、
各地で展示できるものとしているとのこと。劣化部分も全て、そのままに作るということです。
クローンであるので間近で見たり触れたりすることも可能となり、また、歴史の中で破損した部分を
作り上げることで完全な形のものを作り上げることもでき、「本物よりも本物」という状態も作り上げることが出来るのだとか。

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まるで海外の美術館にいるような錯覚が。。(笑)
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フェルメール「真珠の耳飾りの少女」。(写真上カットしています)
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絵画に拡がるひび割れまでも再現したということ。
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ゴッホ「自画像」。
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近くで見ることもできますし、ふわっと触らせてもらいました。
絵の具のごつごつっとした感じが良くわかります。
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他にもこうして触らせてもらいました。
すごいなぁ。
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ボストン美術館にあるという日本の浮世絵を集めたスポルディングコレクション。
「あるという」と書いたのは、
このスポルディングコレクションが収蔵された時の約束として、
一切非公開になってしまったということがあるからです。
理由は当時の色を退化させてしまう光や湿気を防ぎ、とにかく保管に命を注ぐということ。
実際に寄贈されてからというもの厳重に保管され、奇跡的に劣化をすることなく
当時の色が残されているということなのです。

見れないということにまたロマンを感じる、なんてこともありうるのですが、
でもやっぱり見たい。
クローンなら公開できる。
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現在も様々な絵画や彫刻を製作しているということで、現場も見せてもらいました。
撮影は不可だったのですが、作者が何気なく絵の上から撒いた角切りのプラチナ粉まで一枚一枚置いていっているその作業!
気が狂うわ!(笑)
再現性の高さを拝見し、日本芸術の精密な技術力を改めて感じたのでした。



by 55aiai | 2019-01-18 07:00 |   ●千代田区 | Comments(0)

ライター・西村愛のブログ


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