
入江長八は江戸時代末期から明治時代にかけて活躍した左官職人です。
西伊豆の松崎で生まれ、たくさんの作品を残しました。
私はずっとここへ行ってみたくて、話を聞くたびに羨ましいなぁって思っていました。
というのは、島根県の石見エリアにも「石見左官」がいて、日本中、世界中で活躍していた歴史があるからです。
それだけでなく、左官が各地に残した鏝絵(こてえ)を見る機会が何度かあり、そのすばらしさに感動したことから、
日本の鏝絵第一人者である長八の作品を見てみたかったんです。
【富山・岩瀬で見た鏝絵】入江長八の弟子である竹内勘吉の作品

【福井・鯖江で見た鏝絵】

長八記念館。
こちらは記念館として建てられたものではなく、長八が寺の中に残した様々な作品が一般公開されている建物なのです。
ここは「浄感寺」というお寺です。
ここにある壁画、天女の画は立体的に漆喰を盛り、美しく色付けした作品です。
柔和な表情、流れるような衣など、鏝で描いたとは思えません。
また壁や天井に描くとは、当然重力で垂れたり落ちたりするはずで、描くことの前に漆喰の扱いのすばらしさも感じられます。

龍のうろこなどに漆喰を用いて立体感を出しています。
また長八のすごいところは、本来家や蔵の壁に描くのが鏝絵であったところを、
絵画として美術・芸術の世界まで高めたことが挙げられます。

長八記念館はまるごと左官仕事の世界。
これぜひ一度見ていただきたい芸術です。
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さて、すぐ近くの伊豆の長八美術館。
こちらの美術館。日本中の左官職人を招いて作った、漆喰の美術館です。
2階建の美術館です。
ここにあるのはほとんどが絵画スタイルの鏝絵。
あまりにも細かいので虫メガネが置いてありました。
中の作品は撮影禁止も多いのでお気を付けください。