
写真、こわいですか?(笑)
慣れると怖くないです。
島根県の石見神楽にまつわる様々な製作所や伝統文化をレポートします。
今日は石見神楽の発展になくてはならなかった「石州和紙」に関連するスポット巡りをまとめます。
石見神楽に使われる面とオロチに使われる蛇胴は和紙で作られています。
面はもともとは木面(現在も一部木製あり)。紙になり軽量化されたことで、動きにアレンジやボリュームが出せるようになりました。
蛇胴はもとは蛇の形をしていませんでした。
この長い蛇は、たためる提灯から発想を得て作られた、石見独特のもの。
昔のオロチの姿は出雲地方の神楽に残っています。
石州和紙(半紙)の歴史はとても古いです。
石見地方に多くの足跡を残す柿本人麻呂が伝えたと言われています。

重要無形文化財、伝統的工芸品、ユネスコ無形文化遺産などに認定。
古の歴史書を残すのに重要な役目を果たしていたのは間違いありません。
西田製紙所。

原料から、製造方法、体験などが出来る工房です。
実際に作られているところでした。
和紙の強さはこの硬くて長い繊維にあります。
何枚も重ねながら作ると、落としても叩いても壊れない丈夫なお面ができます。
ひと通りの作り方を見せて、教えてもらいました。
自然相手なので、丁寧さが必要です。
汚れなどもひとつずつ取ります。冬は大変な作業でしょうね…


繊維と繊維のつなぎに使う「トロロアオイ」。
本物のとろろを超えたねばねば感!

とっても有名なお面の工房。
私、柿田さんのところには初めて行きました。

蛇胴の顔部分です。
ゴツゴツとうろこのように浮き出したお面です。迫力!

今までもお面をたくさん見せてもらうことは他のお面屋さんでもありましたが、
作り方をここまで丁寧に見せてもらったことがなかったので、とても学びがありました。
お店の裏側にまわり…

沢山の型。
この型を元に石州和紙を貼っていきます。


粘土の部分は壊してしまうので型を取っておくわけですね。
お面になる部分が相当分厚いっていうのがわかると思います。
こんなに分厚くても軽いわけです、紙だから。

紙を重ねれば重ねるほどぼんやりしてくるであろう表情の微細な凹凸。
しっかり出てます。力いりそうだけど、どうだろう…

特別にかなり深いところまで見せていただいて、とっても良くわかりました。

「植田蛇胴製作所」
海が眺められる場所のご自宅の一角でご夫婦で作られている蛇胴です。
蛇胴は竹と紙でできています

この竹もちょっとした太さの違いで上手くできないそうです。
竹のしなやかな特製を使って蛇胴の骨組みを作っていきます。

紙を貼って色付けをします。

最初はハリがある紙を折りたたんでいきます。
使っていくほどに使いやすくなるそうです。

文化と風習が結びついて出来上がっていること、お分かりいただけましたでしょうか。
こうして機会いただいて学ばせていただいております!

石見神楽レポートは続きます~
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