
ケンタッキー州 フランクフォードにある「バッファロー・トレース蒸留所」。
1773年創業の全米最古のバーボン蒸留所です。13年にわたる禁酒法の時代を医療用アルコールを製造することで乗り越え、また戦争や時代の移り変わりの中でも伝統の製法を守り伝えてきました。
蒸留所の親会社であるサゼラック社の商品の総代理店・明治屋を会場にして、バッファロートレースの試飲会が開催され、お声がけいただいて参加してきました。
この春から数量限定で販売される「バッファロー・トレースアンティークコレクション」、「VAN WINKLE」などを含めた5種を飲み比べます。
明治屋ビルの上階で行われた試飲会では、蒸留所マスターブレンダーであるドリュー・メイビル氏の説明と共に行われるという、とても贅沢な会でした。
ドリュー・メイビル氏は、カナダ・シーグラム社で23年勤務した最後のブレンダーであり、またディアジオ社での2年を経て、現在のバッファロー・トレースで19年ブレンダーを務めています。
醸造の責任者となるマスターディスティラーの作り上げた原酒を厳密に組み立てていくお仕事、それがブレンダー。
最終的に消費者に届く味を決めるのがブレンダーであり、醸造所の味となる大事な仕事です。
バーボンはトウモロコシ、ライ麦、大麦麦芽を使うのが定義とされ、ライ麦は時に小麦になることも。
バーボンが甘くて果実味のある風味なのは、トウモロコシのおかげです。ライ麦はスパイシーな香り、胡椒のようなアロマをつけ、大麦麦芽は酵素として使われます。
また、とても大切なのが「熟成」です。
内側を焦がしたオーク製の樽の中に寝かせることで、インパクトのある香りや風味をつけることが特徴です。
今回の試飲の中でも強烈な印象を残したのが、
①「PAPPY VAN WINCLE 15 YEAR(パピー・ヴァン・ウィンクル15年)」。
最初にヴァニラの甘い香り、その後レザーのような香り。この「革の香り」っていうのがもうね…、本当にそうなんですよね。
②「GEORGE T. STAGG(ジョージ T スタッグ)」。
15年寝かされた樽の中から、<ノーカット><ノンフィルター>で取り出した力強い味わい。
しかもその度数は69.4度。唇がぴりぴりする感覚からスタートした試飲。口内のフレーバーのふくらみからの、余韻に残る甘さ…
高額取引もされる特別な一本とのこと。
プレミアムなお酒を味わうことができ、またバーボンの歴史についてもまたそのブレンダーの卓越した技術やご苦労を知った、貴重な体験となりました。
他にもサゼラック社のお酒を楽しんでしまいました…!
楽しかった。
明治屋のビルにも入れてよかった!
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