「新宿 九州料理 ちかっぱの九州料理」

新宿NOWAビルに新しくオープンした「九州のお取り寄せキッチン ちかっぱ」へ行ってきました。
このお店はほとんどの食材を九州から取り寄せて、食べ方や味付けや調味料に至るまで、九州にこだわった地域色強いお店。
店内はダイニングの色濃いですが洗練された雰囲気で、すっきりとして高級感も感じられます。


九州系ダイニングは県単位のお店（宮崎料理、博多料理など）や九州料理のお店（馬刺し料理、もつ鍋料理など）といった形で都内にも沢山あって、ここ最近はブームと言っても過言ではないと思います。
その中でもこのお店は、もっと掘り下げた九州を紹介するというところに大きな意味があると思います。

特にこのお店ではそこで食べた食材を購入することも出来、小さな物産館的要素も持っています。
通常物産館は県単位で存在しているのですが、このお店は九州全県をまたいで広く扱っているところも特徴です。

九州地方ご出身の方だったらまずこのお店はほんっとに嬉しいお店だと思う。

「九州」という食材に恵まれてそれぞれの地域の特色を打ち出しやすくて、しかも美味しい、食のアドバンテージが高い地方だからこそ、この発想が生まれるのだと感じました。

まずは前菜から。
宮崎からお取り寄せした「せんぎり大根」を九州醤油で甘辛く煮つけ。おあげがじゅわっと煮含められていて素朴な手作りの味。
長崎産飛魚と鰯のカンボコ（かまぼこ）食べ比べ。

お刺身盛り合わせ。
ごんあじ、玄ちゃんあじ、ひらまさ、ひらすずき、ヨコワ（メジマグロ）、あおりいか。
つまと盛りの美しさと艶のあるお刺身、新鮮です。

こーんなに目がキラッキラな玄ちゃん。目の中に☆が見えそう。
玄ちゃんは玄界灘のアジです。

九州のお魚が美味しいのは経験済みな私は、輪をかけてお刺身ラブになってしまう。

大分名物のとり天。かぼすのポン酢でいただくあっさりとしたてんぷら。
地鶏ムネ肉を使い、からしを使うのも特徴。
ブログを始めたばかりの頃九州地方のブログでいつも見ていて、食べたかった「とり天」です。


すくい豆腐。鹿児島から取り寄せた豆乳で作った出来たて。
そういえば佐賀県にも有名な豆腐店「川島豆腐店」があったり、美味しいお水があるところに美味しい豆乳あり。
鹿児島「ゆば将」の濃い国産大豆豆乳を使った甘いお豆腐に、藻塩をぱらりでいただきます。

馬刺し三種盛り。
熊本阿蘇からやってきた馬刺し。本場そのままの味が楽しめます。
赤身、たてがみ、フタエゴ（あばら近くの肉）の盛り合わせ。
お水がとてもきれいなうぶやま村からやってきた馬肉は、冷凍ではなくチルド（冷蔵）で送られてくるとのことで、風味を殺さずかといって臭みは全くなく、弾力ある素晴らしい肉質です。

いわし明太子。
鰯の中に明太子を入れて漬け込んだ香ばしい一匹。


これはひとつ、このお店の名物になるんじゃないかな？って私が思った旬菜まるかじり。
見たこともない野菜がずらっと並びます。

熊本のばってん茄子、福岡のフルーツトマト、コリンキー（かぼちゃ）、はつか大根、赤大根、トカドヘチマ、甘とう美人（甘長トウガラシ）、四角豆。
ディップでいただく野菜たちは、初めて食べるものが多く、これらを季節で取り寄せ

さつま地鶏の柚子胡椒焼き。
なんにでも柚子胡椒を付ける、という「くにろく」ブログ、くにさんの言葉どおり、いたるところに柚子胡椒。
愛情込めて手作りされた「きんちゃんの柚子胡椒」を使ったさつま地鶏の塩焼き。


そしてここからは九州の大皿鍋料理。
せいろ蒸ししゃぶ。飛魚ダシを入れたお鍋の上に大きなせいろを置き、ダシで蒸す３種のお肉。

今回は盛り合わせという形ですが、本来はお肉はチョイスです＾＾
熊本黒毛和牛の「和王」、同じく熊本ブランド豚肉「肥皇」、対馬産いのしし肉。

イノシシは対馬の山の中を駆け巡り、どんぐりやしいの実を沢山食べて元気に育ったお肉。臭みは全くなくて柔らかな肉質と脂身の弾力があります。

和王は東京ではこのちかっぱでしか食べられない、とろけるような極上のお肉、肥皇は衛生的環境の下で育てられたプレミアムな豚肉。どれもお勧めなので、お肉の追加で数種類食べ比べてみるのも良いですね♪
旨さを逃がさない「せいろ蒸し料理」も九州の調理法のひとつです。

もつ鍋。
ぷりっぷりのもつとあっさりとしたスープだし。
食べ進めていく間に味が凝縮してだんだん濃い味になることを計算して、最初は少し薄味に感じるくらいの塩加減。
九州甘口しょうゆ、豆乳みそ、水炊き風しおの３つの味です。


最後は「梅ケ枝餅」。
大宰府天満宮の名物ですね！


同じく地方出身者として思うのは、難しいところにチャレンジしている姿勢に拍手を送りたい気分です！
このお店がやろうとしていることが沢山の人に理解してもらえるといいなぁ。
私は正直、九州の人がうらやましくてしょうがない。沢山の食材があって、それを一生懸命知ってもらおうとしている人たちがいる、この形が。
見たことがないもの、食べたことがないものをゼロから知ってもらう。そんな高いハードルを、美味しい食材を扱うことによって越えようとしているのですね。

落ち着いた大人の空間。駅から近く。
以前金田中 円相があった場所、というとわかりやすいでしょうかー＾＾
今度私もまた行ってみようと思ってます！